急性僧房弁閉鎖不全症
■急性僧房弁閉鎖不全症
急性僧房弁閉鎖不全症とは、
心筋梗塞後に
心臓の僧房弁といわれる弁がちゃんと閉じることが
できなくなる疾患である。
心筋梗塞によって、乳頭筋という部分が断裂する
ことによって合併する。
僧房弁というとは、
左心房と左心室の間にある弁である。
通常弁は閉じたり開いたりを繰り返す。
僧房弁が開くと、左心房から左心室へ
血液がながれ、左心室から全身に
血液を送るとき
つまり心臓が収縮するときは、僧房弁は
閉じる。
この時に僧房弁がちゃんと閉じなくて
わずかに開いている疾患を
僧房弁閉鎖不全症という。
僧房弁閉鎖不全症になると、
心臓が収縮するときに、僧房弁の方へ
血液が漏れていくので(逆流)、
全身へいく血液量が低下する。
すなわち
心機能が低下する。
急性僧房弁閉鎖不全症は、
心筋梗塞後の10~20%に見られる。
心筋梗塞発症後の1週間以内に
見られることが多い。
治療は、閉鎖不全の症状にもよるが、
まずは、薬による治療となる。
そのまま、僧房弁閉鎖不全による
心不全がコントロールできない場合には、
手術を考える。