心筋梗塞が起こってから何分で治療すれば助かるのか?
■心筋梗塞が起こってから何分で治療すれば助かるのか?
心筋梗塞は、発症してからどのくらい速く治療できたかで
心筋の壊死の状態が違ってきます。
では何分までなら心筋の細胞を壊死させることはないのでしょうか?
それは、20分以内なら心筋壊死は可逆性といわれています。
つまり20分以内に治療すれば心筋は壊死せずに
大丈夫な可能性があります。
しかし20分以内ではたして治療ができるでしょうか?
病院に入院中に心筋梗塞が起これば20分以内に
治療できるでしょうが、
外で心筋梗塞になり、救急車にのって病院にたどり着ついて
心臓カテーテル室にいくのに、おそらく20分かかって
しまうのではないでしょうか?
それでは、20分以上になるとどうなるのでしょうか?
心筋細胞は時間がたつにつれて、心臓の壁の内側から外側へ
むけて壊死を広げていきます。
なので、あとはどのくらい時間がたったかで、壊死の度合いが
決まってきます。
おそらく、6時間もたってしまうと、かなり壊死しているので、
通常の状態にもどるのは不可能となります。
1時間くらいでも、ある程度の心筋は壊死しているでしょう。
どちらにしろ、生命は助かりますが、
心筋細胞は20分以上たつと助かりません。
といっても心臓全体の心筋細胞ではなく、血液がこない部分
いわゆる虚血部分の心筋細胞が壊死するだけなので、
心臓は動きます。
ただ心機能が低下するので、
どれくらい心機能が低下するかを把握することが
重要となってきます。