心筋梗塞と急性心筋梗塞はどう違うのか?
■心筋梗塞と急性心筋梗塞はどう違うのか?
よく心筋梗塞という言葉と
急性心筋梗塞という言葉がありますが、
この両者はどう違うのでしょうか?
心筋梗塞自体をみてみると、心筋梗塞とは、
心臓の冠動脈の血管のどこかが完全に閉塞して
その先の血管に血流が流れずに、心筋細胞が
壊死するという疾患です。
心筋梗塞の発症は予測できませんので、
発症は突如ということになります。
というと急に発症ということで
急性です。
医療用語で急性といえば、慢性の反対語です。
慢性心筋梗塞というものはないです。
簡単にいえば、心筋梗塞が起こるのは常に急である
ので急性心筋梗塞です。
では、心筋梗塞と急性心筋梗塞はまったく同じかというと
そうとは限りません。
しかし一般の人の解釈としては、
心筋梗塞=急性心筋梗塞でよいと思います。
急に心筋梗塞になれば、急性心筋梗塞です。
では、急性でない心筋梗塞にはどんなものがあるのでしょうか?
それは、病院で診断したときにすでに心筋梗塞に
なっていた場合です。
心筋梗塞になっていたけれど、そのままであって
病院にいったときに、やっと分かったという場合
すでに心筋の細胞は壊死している場合が多いですが、
心筋が壊死してだいぶ立つ場合
だいぶとは1ヶ月以上たつ場合は、
診断名としては、
Old MI (陳旧性心筋梗塞)といいます。
MIとはmyocardial Infarctionで心筋梗塞ということです。
ようするに古い心筋梗塞というわけですが、
一回心筋梗塞になり、心筋細胞が壊死してしまうと
心電図の波形が変化するのですが、
これは一生このままなので、
一回心筋梗塞になり、心筋細胞が壊死すると
Old MI という診断名になります。
要するに心筋梗塞を発症してからどのくらい
たったかが重要で、
心筋梗塞を
発症してから72時間までがだいたい
急性心筋梗塞となります。