心筋シンチグラムとは?

心筋シンチグラムとは?

心筋シンチグラムとは、放射性同位元素(ラジオアイソトープ)

といわれる放射線を出す物質を投与して、その放射線(ガンマ線)

をシンチカメラというもので検出してそれを画像化し、心臓の

筋肉の虚血状態をみる検査です。


心臓は、心筋という筋肉の塊ですが、この心筋という細胞は

心臓が動くたびにエネルギーを消費していきます。

心臓の表面にある血管は、大きく3本あり、これを冠動脈

といいますが、この冠動脈は、だんだん細く枝分かれしえいき、

心筋細胞に酸素と栄養を与えています。

つまり、この心筋細胞にちゃんと血液がながれていないと

いけません。

細胞が死んでしまうからです。

そして、この心筋細胞にちゃんと血液がながれているか

どうかをしらべるのが、この心筋シンチグラムです。


どうやって調べるのかというと、

まず、タリウムやテクネシウムといわれる放射線をだす

製剤を、静脈から入れます。

静脈とは、人間の血管には、動脈と静脈があるのですが、

心臓に帰ってくるほうの血管を静脈といいます。

これらの物質は、血流にのって、心筋細胞まで届きます。

心筋細胞にその放射線を出す物質があれば、

その細胞へは血液が流れていることになります。

すなわち、心筋細胞から放射させているガンマ線を

検出することで、どこの部分がガンマ線が出ていないかが

わかります。

血流が途絶えている部分、すなわち虚血の部分の心筋には

放射線を出す製剤がとどかないので、ガンマ線がでることは

ありません。


まとめると、

ガンマ線を検出→血流あり

ガンマ線なし→血流なし

ということになります。

そして血流がないということは、

それは狭心症の疑いがあるということです。

なぜなら、心筋細胞へ血液を送るもとの血管は

冠動脈で、その冠動脈が細くなり、血流が

すくなくなるのが、狭心症だからです。

血管が細くなり、それ以降の血流が途絶えることで

その部分の心筋細胞は虚血状態だということに

なるのです。


要するに、心筋シンチグラムは、心筋細胞が

虚血か虚血でないかを調べる検査です。


方法としては、安静時と運動負荷時にシンチカメラで

検出して、安静時の画像と運動負荷時の画像を見比べて

運動負荷時だけ、虚血が現れたのなら、

労作性狭心症が疑われます。


狭心症の場合は、心臓カテーテル検査で、

細くなっている部分は見つからなかったが、

胸の痛みの症状はでるといった人や

心臓カテーテル検査で、

心臓の動きがあまりよくない人に対して、

さらなる検査としてこの心筋シンチグラムを

することがあります。

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