左心室造影とは?

左心室造影とは?

左心室造影とは、心臓の4つの部屋の1つである

左心室という部屋を造影して見ることである。

目的としては、心臓の収縮、拡張の動きを見て、

心臓の動きがよいか悪いかを見ています。


この左心室造影も心臓カテーテル検査の内の1つなんですが、

通常は、心臓カテーテル検査というと下記の2つをさします。

・冠動脈造影(心臓の血管を造影する)

・左心室造影(心臓の左心室を造影する)


狭心症だけを診断するのなら冠動脈造影だけでわかります。

左心室造影を行うのは、心臓の動きを評価するためです。

左心室造影は、

カテーテルを心臓の左心室に入れて、そこに造影剤を入れて

撮影します。

そうすると、心臓の収縮と拡張の様子がみえて、心臓の

左心室の周りの心筋の動きがわかるのです。

ここで、心筋の動きが悪かったとすると、

心臓の機能が低下しているということになります。

また、左心室造影では、僧房弁閉鎖不全や

大動脈弁閉鎖不全などの心臓の弁の疾患での

血流の逆流もみることができますので、上記の

疾患の診断も行うことができます。


心臓が肥大しているか、拡張しているかも

わかりますので、左心室造影は、全体的な

心疾患を診断するのに有用な検査といえます。


冠動脈造影後に左心室造影を行うのは、

左心室造影用のカテーテルに入れ替えるだけで、すぐに

左心室造影が行えるからです。

手技的にも、冠動脈造影後の5分くらいで左心室造影は

終わります。

いわば、ついでみたいな感覚で検査できます。


狭心症で、ある部分の心筋に血流があまり行かないという

ことはその部分の心筋は弱っているかもしれません。

そしてその心筋が弱るということは、心臓の収縮、拡張とい

うポンプの役割が低下するということです。

それを検査するのが、左心室造影検査ということになります。

Copyright © Miki All Rights Reserved.