冠動脈穿孔(血管が破れる)
■冠動脈穿孔(血管が破れる)
冠動脈穿孔とは、冠動脈に穴があくことである。
心臓カテーテル治療の時に、カテーテルやガイドワイヤー
で冠動脈を突き抜けてしまった場合、
ステントやバルーンを広げるときに血管が破れてしまう
などの
血管に穴があいたり、血管を貫通してしまった場合をいう。
血管に穴があいてしまうと、そこから血が出て行くので、
早急に止血処置を行わないといけない。
止血は、バルーンカテーテルにより、損傷部位を
低圧バルーンで圧迫止血する。
何十分か止血すると出血を止めることができる。
破れた血管の穴が小さければ、止血を行い
なんともない場合があるが、
破れた血管が大きく、出血が多いと、心臓を覆っている
膜に血がたまり、心臓を圧迫することになる。
心臓を圧迫すると心臓拍出ができなくなり、
血圧が低下し、最悪ショックとなる。
なので、もし心臓を圧迫するくらいの
出血量であれば、心臓の周りに溜まっている血液を
抜かないといけない。
こうなると、重度の合併症となる。
石灰化していて、硬くなった冠動脈を
バルーンやステントで広げる際に起こりやすい。