造影剤誘発性腎不全
■造影剤誘発性腎不全
心臓カテーテル検査、治療には造影剤を使用する。
腎臓の機能が正常な患者さんでは、造影剤で
腎機能が悪化することはまれであるが、
腎機能が少し悪い人であれば、造影剤を使用することで
腎機能を悪化させる可能性がある。
だいたいよく言われているのが、腎臓の機能の指標である
クレアチニンという値(血液検査の値)が
3mg/dl以上であれば、腎臓が悪化する可能性があるので
人工透析をやる必要があると言われている。
そして、慢性透析になる可能性もあると言われている。
造影剤により、腎機能が悪化することが原因であるが、
その原因である造影剤を除去させるのが
人工透析である。
本来は、腎不全でおしっこがでない患者さんに
行う人工透析であるが、
おしっこがでていても、腎臓の機能が悪い患者さんに
心臓カテーテル検査を行った場合は、
造影剤除去の目的で人工透析を行う場合がある。
(すべての病院で人工透析を行っているわけではなく、
おこなわないところもある。これは
腎臓内科医や循環器内科医の考えにもとづく)
しかし、人工透析を行う、行わないにかかわらず、
中等度の腎機能不全の方は、心臓カテーテル検査後に
慢性的に腎不全となる場合はある。