医療機器を管理する仕事
■医療機器を管理する仕事
病院内にはたくさん医療機器がありますが、その医療機器を
管理するのは臨床工学技士の仕事です。
臨床工学技士が中心にすべての医療機器を管理することを
中央管理ともいいます。
臨床工学技士がまだいないときは、病院では医療機器は
各部署ごとの管理になっていました。
つまり、Aの病棟は、輸液ポンプ3台、Bの病棟は輸液ポンプ8台
とか、病棟管理になっていたわけです。
そしてもし故障などがでると、事務部門にもって行き、
事務部門は業者に引き渡すという流れでした。
医療機器の購入なども病棟ごとの申請によって、必要なものを
判断して購入するという形でした。
臨床工学技士がいて、中央管理を行ったとすると、これらの
システムが大きく変わります。
まず、病棟ごとの機器は、院内どこでも使える機器になり
貸し出しなども行うことができます。
ながれ的には、
病棟→臨床工学技士部門→病棟
病棟→臨床工学技士部門→業者
病棟→臨床工学技士部門→事務部門
このように、
医療機器に関して、すべてを臨床工学技士部門を通すことで、
病棟の業務量の軽減をはかり、事務部門の業務量の軽減も
はかります。
また院内のほとんどの医療機器を全体的に把握できているので、
医療機器の適正配置と、貸し出しが可能となります。
また医療機器購入に対してのアドバイスなどもできます。
業者のやりとりも大きな仕事です。
新しい機器が出たら、デモを行い、その機器の評価と
看護師の意見を聞いたりもします。
デモを行うことは、看護師の意見を聞くことが重要です。
現場で医療機器を使うのは看護師です。
そしてその看護師の意見を業者に伝えることも重要です。
そうすることで、業者は会社に現場の情報をフィードバックし
今後の医療機器の開発につなげてくれます。
臨床工学技士はこのように、病院と病院外との仲介役でも
あります。
院内の機器を管理するのなら、データーベース作成もしなくては
なりません。
また故障や点検履歴もつけなくてはなりません。
マニュアルの作成も必要です。
これらのマニュアル的なものは、病院機能評価の時に見られること
もあります。
最近は、病院機能評価の項目に機器管理も入っているので、
臨床工学技士部門も見に来ることがあります。
このように、医療機器の管理業務は、臨床工学技士がやっていかな
ければならない仕事の一つです。