結核の感染と発病
結核は感染によって発症する病気です。
しかし感染したからといって必ず発病するものではありません。
では、ここらへんをもう少し詳しく説明します。
まず感染ですが、
結核は、ほぼ100%結核菌を吸入(吸い込む)ことによって
感染します。
要するに、空気感染といわれるものです。(飛沫核感染ともいわれます)
空気中にいる結核菌を吸い込むことにより感染します。
しかし通常の大気中には結核菌はいないので、
結核の患者さんから出た結核菌を吸い込むことによって
感染します。
まずここで怖いのは、結核菌は目に見えないということです。
どんな細菌でもそうですが、細菌は数umという小ささなので
目に見えません。
なので、たとえ結核菌が空気中にいても目に見えないので
いつ感染したか分からないのです。
そして、もし空気中にある結核菌を吸って感染しても
症状がでなければ感染したかどうかが分かりません。
結核の感染とは、結核菌を吸って、体内に入ることをいいます。
症状があろうが、なかろうが、体内に入れば感染したことになります。
では、結核の発病ですが、
結核に感染すると、それから症状がでるか、でないかに
わかれます。
症状がでれば結核を発病したことになり、
症状がなければ発病していません。
しかし、結核を発病しても初期のころは症状がない場合も
多いのでなかなか判断が難しいです。
結核菌が体の中にはいると、肺の中で結核菌は増殖を
はじめるのですが、
大部分は免疫によって菌の増殖が抑えられて
発病することはありません。
具体的には、結核に感染した人の約90%はそのままで
発病することはないとされています。
逆に約10%は感染して発病します。
抵抗力の弱い乳幼児や、免疫力が低下した人は
発病しやすいです。